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彫刻から紐解くバレエ衣裳に相応しい素材とは...

ミロのヴィーナスとニケ.jpg

Dwell on differences,,,

 

 

 

『ミロのヴィーナス』のドレスを着るか、『ニケ』のドレスを着るか,,,

あなたならどちらを選びますか?

 

以前にもブログで書いたことがありますが、とても大事なことなので、もう一度お話したしと思います。

それは、バレエ衣裳という、踊ることを前提で作られた衣裳は素材選びがとても重要で、布の質感で、重力を消す効果が最大限に発揮できるからです。

 

冒頭でも上げた、彫刻のお話から『布の素材』について繋げていきたいと思います。「石の彫刻から、ナゼ布の話に結びつくの?」と驚かれるでしょう。。

でも、それを知ると芸術の豆知識としてネタにもなるので覚えておいてください。笑。

 

 

とても有名な彫刻で『ミロのヴィーナス』と、勝利の女神ともいわれ、NIKE(ナイキ)のブランド名の由来ともなっているNike(ニケ)。

二つの彫刻の共通点は?

 

…そう布を纏っています。

さあ、どんな生地を纏っていると思いますか?

 

その答えを紐解く鍵として、彫刻の膝のあたりに注目してください。

 

そしてミロのヴィーナスと、ニケのドレスの生地はどちらが薄いと感じますか?

 

答えはニケです。

風になびき、膝小僧の凹凸、筋肉が透けてみえる気がしてしまいます。

シルクジョーゼットかな? しっとりとした質感なのがうかがえます。

 

一方、ミロのヴィーナスはどうでしょう,,,?

透けている雰囲気はないですね。もしかしたら綿のような厚みのある布を巻いているのかもしれません。。

 

この2体の有名な彫刻。ミロのヴィーナスよりニケの方が、はるかに古い彫刻ですが、実は、その技術や芸術性は、ニケの方が遥かに高いのです。

 

彫刻で、布の素材感まで表現出来るテクニックは大変難しいのです。

 

 

 

ここで、ジョーゼットを使用する代表的な衣裳として、海賊メドゥーラでチュニックワンピースタイプと重ね合わせます。

どんな素材を使い、どんなドレープをとると、海賊の見せ場となるジャンプで効果的に見えるのか…それはいかに重力を消す素材の選択ができているかどうかで、踊りの印象が遥かに違います。

 

布の選択を誤ると、ジャンプも重くみえるし、ターンの時も布の抵抗が大きく、身体にまとわりつくだけでなく、遠心力がかかり、ターンの負担となったり。。。

 

なので、ニケのように、風に美しくなびくような、軽くしっとりとした布の選択が、

踊りをより美しく見せるポイントだと私は考えています。

 

1つ1つの素材選びから、それを完成へと持っていくのに、

私の場合、そういったオリジナルの持論や哲学を大切にしています。

 

マニアックすぎますね。
見た目が良ければ全て良し!
,,,ですが、私の作る衣裳には、こういった哲学があることを知っておいて頂きたいのです。

 

ミロのヴィーナスより、ニケになりましょう。

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